夢について

自分の先生がつくったNPOの趣意書。
夢について考えるいい文章なので。

そして、自分が夢について具体的に
実践をもって考えるきっかけになる
場でした。

NPO「フェアリー・ファイル」は、自他の夢を「知恵のボランティア」で互いに助け合って実現することによって、人々に「楽しく、安らぎの気持で生きる」場を提供することを目指します。
「フェアリー」とは、西洋の童話やお伽噺にでてくる「妖精」です。自然物の精霊が美しい親切な女性の姿をして現れます。妖精は、純真な心をもつ小さな子供にはその姿が見え、純真な心を失った大人にはその姿が見えない、という特徴をもっているものとされています。

夢にはこの「フェアリー」に似たところがあります。純真な子供の頃にはよく見えていた夢が、大人になっていくにしたがって、だんだん見えなくなってしまっている、そんな経験を誰もが経験しているのではないでしょうか。

私たちは、幼い頃に抱いた無邪気で純真な夢を、日々の生活に追われ、あるいは会社で指示命令される仕事の中で、いつのまにか見失っていることがあります。よく考えてみると、その夢を追いかけるのにもう何の障害もないにもかかわらず、日常の惰性のなかで新鮮な気持を失い、実現の行動を起こすことを忘れている自分を発見します。

そんな人々に呼びかけたい。もう一度夢を見よう。純真な子供の心に帰って、見失った夢や新しい夢を思い切り自由に見よう。そして、実現可能な目標を立てて行動を起こそう。

「できることなら、いつまでも楽しく安らぎの気持で生きたい」と望まない人はありません。楽しく生きる力の源泉は、「いつも夢と共にある」ことです。心の安らぎは、「自分の夢がかなう」ことでもたらされます。自分の夢、仲間の夢、先輩の夢、そして次の時代をになう後輩の夢。自分の毎日がこうした夢と共にあるとき、人はワクワクとした気持ちになり「楽しい」と感じるのです。そして、やがて夢が自分とのつながりの中で少しずつ実現していくのを見るとき、「ああ、よかったなあ」という気持ちが湧き「心の安らぎ」を手に入れるのです。このようにして人は「楽しく、安らぎの中に生きている」ことを実感できるのです。

自分の生活が「いつも夢と共にある」ということは素晴らしいことです。自分の夢はもちろんのこと、他人の夢でさえもそれが実現できそうだと思うとき、期待に胸がふくらみます。そのためには、自分が本当に大切にしたい夢は何かをはっきり自覚すること、また、他の人が喜びを感じる価値は何かを理解することが前提です。しかし、「本当に大切にしたい夢は何か」「なんとしてでも実現したい願望は何か」と問われてみると意外なことにすぐには答えられない人も多いのです。漠然とした夢をなんとしても実現したい願望に展開することを手助けしてくれる機会やプログラムが必要なのです。 
成功とは、「自分の夢がかなう」ことです。なぜなら、「自分の夢がかなう」ことは、「なりたい自分になる」ということであり、「なりたい自分になる」ことがすなわち成功といえるからです。この意味で、人生の成功とは「自分の夢をかなえる」ことであり、たとえそれが小さなものであっても、数多くの「自分の夢をかなえる」ことで、自分の成長と人生の幸福を実感できるのです。しかし、成功は、自分が何の努力もしないで手に入いるほど簡単ではありません。また、一人ぼっちでできることもその数は知れています。自助努力という投資と好意協力という他人からの知識や知恵の提供が必要なのです。

「フェアリ―・ファイル」とは、参加者の豊かな経験や知識を提供していただいて、「夢実現の知識や知恵」として共同利用できるように整理・保存しておき、真摯な心で夢実現の助けを求める人がいれば、その求めに応じて、「フェアリー」という不思議な力をもつ親切サービスに転換して、使っていただくようにする仕組みを意味しています。
人々の夢実現に役立つ知恵の伝承、「知恵のボランティア」で社会に貢献しようとするものです。